先日、来春入社予定者に対する内定が解禁されたものの、まだまだ就職活動が終わらない、
という話をよく聞く。
確かに大変だとは思うが、じゃあ働く場所がまったくないかというと、それは違う。
僕のお付き合いのある企業の中にも「ぜんぜん新卒が取れなくて困っている」という企業は
何社もあるし、街を歩けば求人の張り紙はいやでも目にする。

どうせ中小企業とか、非正規雇用の求人でしょう?という人もいるかもしれない。
そうですよ、中小企業とか非正規の求人ですよ。
そりゃ大手の正社員がいいのはわかるけれども、そこに入れるのは、もうひと握りの
運の良い人だけなんだから、春先にチョロット頑張ってダメだったら、スパッと諦めて
別のアングルで就職先を探した方がいい。

別のアングルとは何か。仕事内容の面白さだ。

たとえばつい先日、こんなニュースが話題となった。

日中韓3カ国政府による初の国際機関「日中韓協力事務局」が1日、正式発足した。
(中略)その事務局が8月、研究や広報などに携わる各国2人ずつ、計6人の職員を募った。
志願者は中国1100人、韓国100人に対し、日本は13人。
グローバルな競争力を備えた人材が減ったか、募集戦略を誤ったか--。
日本外務省から事務局次長に派遣された松川るいさん(40)はそう自問する。


これなんて、グローバルグローバル言いながら実際どこに配属されるか翌4月に入ってみなきゃ
わからない大企業なんかと違って、グローバルな業務をほぼ確実にやらせてもらえる貴重な場だ。
しかもお上がお金出してるわけで、小さい組織とはいえ就労条件はきっちりしているはず。
そりゃ定期昇給とかポストなんてものとは無縁かもしれないが、少なくともブラック企業なんてことは
ありえない。

「なかなか就職が決まらない」という人の話をよく聞いてみると、新人として入ってそのうち課長に
なって家も買って、そのままそこで定年を迎える的な、要は自分の父親のようなキャリアを漠然と
イメージしている人が多い。

正直、今からそういう会社を探すのは無茶苦茶しんどい。※
なくはないけれども、超一流企業の中でもごく一部の総合職にのみかぎられた人生モデルだろう。
しかも、そういう生き方がしたいという人は、近年は企業側が敬遠する傾向にある。

それでもなお、留年して就職活動をもう一年延長し、意中の企業を目指すという人も多いだろう。
つまり、“新卒カード”を温存するというわけだ。
もちろんそれでもOKだが、一方で上記のようなもう一つのアングルは意識して、幅広い企業を
回ってみるといい。

というのも、新卒カードの価値は徐々に薄れつつある。
(既卒者への柔軟な対応や海外採用強化を見ても明らかなように)企業側も以前ほど魅力を感じなく
なってきているし、新卒カードを上手く使って終身雇用型正社員という身分を手に入れたとしても、
将来的なビジョンは不透明感が強まっている。
新卒カードを絶対視しすぎると、かえって自分を袋小路に追い込むことになりかねない。

最後にもう一度まとめておくと、会社の格ではなく、仕事内容で選ぶ視点を持てということだ。
そういう観点で見れば、実は日本にはいろいろと面白い仕事が転がっている。


※ちなみに、去年までは「そういう会社はどこか」と聞かれたら「あえて言うなら東京電力」と答えていた。
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