さっきたまたま見つけて思わず笑ってしまったのがコレ。
お馴染み、厚労省指定天下り機関「労働政策研究・研修機構」が、
職員募集で「33歳以下」と年齢差別しているじゃありませんか。


「求人出したいけど、ぶっちゃけ35歳以上はいらないよね。でも今は年齢制限しちゃ
いけない決まりなので、中高年がたくさん殺到してきてうざいよね」
と頭を悩ます全国の採用担当者には朗報だろう。
「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、特定の年齢層の労働者を対象とする」
と一筆書いておけば正々堂々と年齢差別が出来るわけだ。良かったね。

さて、厚労省や連合といった既得権層よりの論者の中には、流動化論に対して
「再就職訓練等のセーフティネットの充実が先だ」というロジックを弾よけに使うものがいる。
この手の言葉を出されると、まず正面切って反対されることはないから、この弾よけは
とても強力だ。

ただ、人事的な立場からすると、たとえば研修受けただけで人を採りやすくなるなんてことは
正直あまり想像できなくて、重要なのはあくまでも職歴である。
というわけで、雇用主責任を引き下げて雇用コスト下げて、とにかく職場に送りこみやすく
した方が、研修に何十億も予算つけるより効果的だと思われる。
(というか、研修名目で天下り用の組織を確保したいだけだろうけど)

たとえば、新卒向けに全国で研修やるよりも、「3年間は理由のいかんを問わず解雇可能」
とやった方が内定率向上には役立つし、本人達の人材価値も向上するはずだ。
要するに、正規雇用の規制緩和こそが、最大のセーフティネットなのだ。
「セーフティネットが先」と言っている間は、セーフティネットなんて出来るわけがない。

とはいえ、上記のような人達がそこまで言う以上は、求職者が年功序列の壁をパス出来る秘策
でもあるのかなと思っていたら、おひざ元で「33歳以下」「長期雇用前提」である。

とりあえず33歳より年上の求職者は、労働政策研究・研修機構にでも出むいて
「年齢制限に引っ掛かってるんですけど、どうやったら働かせてもらえるんでしょうか?」
と聞いてみるといい。
きっとここの研究部門というのは「受けるだけで若返る魔法の研修」
でも研究しておられるのだろう。

税金で食ってるわけだから、ぜひその成果をご公開いただきたいものだ。
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