hyoshi








日経ビジネス3月4日号「定年延長パニック」にコメントしているので紹介。

筆者のコメント部分はまあいつも言っていることなのでここでは紹介しないけれども、
同誌も提言する「40歳定年幸せ説」がなかなか興味深い。

まず、同誌は終身雇用を
「限られた大きさの船に、大勢の人間が乗り込み、数十年の長期にわたって航海すること」
とたとえた上で、日本の会社員の抱えるストレスの多くは、その風通しの悪さ
(流動性の無さと言ってもいい)が原因だとする。
まったく同感だ。日本のサラリーマンの会社に対する愛着が国際的にみて異常に低いのは
新卒時におこなった選択の結果を生涯背負わねばならない点にある。

また社会保障制度の安定化という面からも、40歳定年制度は大きな可能性を秘めている。
長寿化で日本人の老齢人口の一割に達したとも言われる認知症だが、予防の鍵と
なるのは30歳以降の働き方なのだそうだ。

この期間に、いかに自分の頭と体を動かし、様々な環境で新しいことに挑戦し、
自己表現をしたか。それによって60歳以降の脳の成長は決まる。
(中略)
明るい高齢化社会をつくるためにも40歳定年制度は一考に値する制度。
(39p 脳医学者 加藤俊徳氏のコメントより)

現役時代はばりばり働いていたような人でも、定年後に急にぼけたり、アル中になって朝から
酒びたりの日々を送っている人を、筆者自身もこれまで何人か見てきた。

よく学生に対して「成功体験をもて」とか「危機感をもて」とか言われているが、
そういうものは生き物である以上、いくつになっても必要なのだろう。






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