「ジョブ型で上司に評価されるのが怖い」と思った時に読む話

今週のメルマガ前半部の紹介です。日本企業でのジョブ型シフトが静かに、しかし着実に進んでいます。そんな中、現場からはいくつかの課題も指摘されているようです。


【参考リンク】ジョブ型人事、6割が「上司の評価力」に不安


日本企業がジョブ型にシフトする際に乗り越えるべきハードルとは何か。どうすればそれを克服できるのか。いい機会なのでまとめておきましょう。


出来る出来ないじゃなくてもうとにかくジョブ型にするしかないワケ


というかこういう話をするたびに「そもそもジョブ型にする必要あるんですか」とか「日本企業にジョブ型は合わないと思います」とかいう人がわいてくるんですが、結論から言います。

出来る出来ないじゃなくて、生き残りたかったらやるしかないです。断言しますけど、今ジョブ型にシフトしない会社は10年後には淘汰されていると思います。理由は以下の3つです。


・リモートワークと働き方改革に必須だから

以前から言っているように、リモートワークの実施には事前の業務範囲の明確な切り分けと、それを自分で考えて遂行する裁量の委譲が不可欠です。

そして、それはそのまんま働き方改革の本丸でもあります。個人のミッションが明確になることで、自分の頭で考える、無駄を省くという“当たり前”のアクションが機能するようになるからですね。

一回目の緊急事態宣言ではなし崩し的にリモートワーク突入したけど、やってみたらその大いなる可能性に気づいた、というビジネスパーソンは少なくないと思います。

ちなみに経団連調査では、リモートワークにともない職務の明確化を実施した企業は30.3%、明確化を検討中とした企業は33.6%となっています。6割の企業はその重要性に気付いているということになります。

【参考リンク】職務・時間・場所 長期雇用、消える3つの「無限定」

あ、ちなみにリモートワークで生産性が下がったとかぬかしてる会社はジョブ化すっとばしてzoomとかで社員つないでオンラインタコ部屋やってるだけですから。コロナ完全収束まで何年かかるかわからないのにずっとそんな感じでチンタラやるんですかね(苦笑)


・オッサンに頑張らせるために必須だから

40代以降で幹部候補選抜の終わった(ヒラか係長とかで頭打ちになった)過半数の社員は、その後の長いサラリーマン生活を消化試合モードで過ごすことになります。

「65歳まではなんとかできるが、70歳までそんな連中の面倒なんて見られないよ」と思っている経営者は少なくないでしょう。

ではどうするか。勤続年数ではなく担当する業務で処遇を決めるしかありません。これなら誰にでも何歳からでもチャンスがあるわけで、理論上は消化試合など存在しないことになります。


・優秀者を囲い込むために必須だから

20年位前まではメチャクチャ優秀な人材に対しても「みんな一律の初任給だから。他の会社もみんなそうだし先輩方もそうやってきたんだから」と言えばたいていは納得してくれたもんですね(外国人除く)。

でも最近は日本人であっても「そういうもんだから」は通じません。新人離れした高給や希望部署への配属約束など、優秀であればあるほど脱・新卒一括採用を公然と要求し、受け入れない企業は相手にもしません。

そうそう、つい先日お堅い会社の代表みたいな某銀行も新卒特別枠の設置をリリースしましたが、喉から手が出るほどに欲しい人材から見向きもされない状況に危機感を抱いた結果でしょう。

【参考リンク】三菱UFJ銀行、新卒年収1000万円も デジタル人材を確保

毎年役割に応じて見直しをするということなのでこれも実質的なジョブ型ですね。

というわけで出来る出来ないじゃなく、もう日本企業はジョブ化する以外に生き残る道はないわけです。


「と言われてもぴんとこないよ」という人はちょっと想像してみてください。

テレワークが普及し満員電車から解放される人が続出する一方で、あなたの会社は「始業30分前に出勤する」という暗黙のルールがずっと維持されたまま。

早く仕事を終えてしまうと追加で仕事を振られるので、必ず仕事は納期ぎりぎりまで伸ばすことが社内では常態化しています。

担当範囲があいまいな分、評価は実際の働きぶりを管理職が目で見て判断する以外にありません。「働きぶりを目で見る」ということは残業時間も重要な指標となるということを意味します。あなたの職場では「総合職は20時までは席にいること」「上司が席にいる間は退社してはならない」という暗黙のルールも存在します。

一方、社内の半分以上の社員は、すでに出世の芽がなくなった45歳以上の人達です。彼らのほとんどは年金支給開始まで腰かけているだけなので、言われたことは最低限やりますが、自分から何か挑戦したり新しいことを始めるわけではありません。

そして毎年入社してくる新人はどうにも意欲も元気もなく、飲みに連れて行ってなぜうちに入社したのか聞いてみると平然とこんなことをぬかします。

「色々受けて内定くれた中で一番大きい会社にしました。あ、特にやりたいことはありません」


そういう会社の明るい未来を想像しろという方が無理筋でしょう。「今の自分の会社そのものだ!」という人はせめて個人で出来る備えはしておきましょう。





以降、
ジョブ型の課題はそっくりそのまま“日本型雇用の盲点”である
ざっくり見えてきた日本式ジョブ型






※詳細はメルマガにて(夜間飛行)







Q:「週2日だけリモートワークなんですが正直いって微妙です」
→A:「最初に面倒なことにけりをつけておくか、だらだら引きずるのかの差ですね」



Q:「管理職の人事権とはいったい何でしょうか?」
→A:「マネジメントしなくても回るよう制度設計されています」




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朝日新聞を自腹で購読しない朝日新聞社員ってどうなるの?と思った時に読む話

今週のメルマガ前半部の紹介です。朝日新聞社が、福利厚生の一環としてこれまで負担してきた社員の新聞購読料の見直しを検討中との報道がありました。

【参考リンク】朝日新聞が赤字で「社員の購読を自腹化」の衝撃

新聞業というのはとりわけ構造的な不況業種なのでやれることはなんでもやろうというスタンスも理解できますが、Googleがビュッフェ付き社員食堂を無料で運営している話なんかと比べると斜陽感がハンパないですね。

【参考リンク】【豪華ビュッフェ】Googleの社員食堂で食べ放題無料ランチしてきました!

とはいえ、実はこうしたせこいコストカットというのは日本企業の十八番でもあります。いい機会なのでまとめておきましょう。


せこく削るのが日本型


一般的に、日本企業は大胆な事業見直しや整理縮小が大の苦手です。雇用を守らないといけないし賃下げも高いハードルがあるためですね。

そこで賞与や福利厚生費といった手の付けやすいところからちびちび削っていくことになります。一般的なのはタクシーチケットの廃止、残業、出張制限などですね。変わったところでは「廊下の蛍光灯を間引きする」なんて会社もありましたね。

一本数百円の蛍光灯間引いて何がしたいの?と普通は疑問に思うでしょうけど、とりあえず追い込まれた日本企業の管理部門はあらゆるコストをカットしようとするものなんですね。

ではその効果は?当たり前の話ですが、大胆な事業見直しやリソースの集中と違い、経費削っただけで何か新しい付加価値が生まれることはありません。削った分の金額は余裕ができますが、長期的な業績の下降トレンドそのものは不変のままです。

まあ要するに時間稼ぎですね。朝日新聞社は「有料で購読している一般読者の視点に立って朝日新聞の価値を考えるきっかけに」と苦しい言い訳してますが、筆者はこれまで会社に自腹切らされて覚醒→レベルアップしたオジサンに一度も会ったことがありません。

ただし、個人的に感心した部分もあります。それは「社員に自腹で購読させ、代金は会社が給与から天引きする」という仰天プランです。

一応「いやなら会社に申告すれば断れるので強制ではないし、査定の参考にはしない」というのが会社スタンスです。前半はその通りでしょうけど、後半はどうでしょうね(苦笑)

経営側からすれば「社員のうち、誰がやる気があって誰にやる気がないか」がはっきり把握できるわけです。査定や昇進の指標の一つとして利用するなという方が無理だと思いますね。

これ考えた人、相当人事のことがわかってると思いますね。性格も悪いでしょうけど(苦笑)

というわけで、規模的にはよくあるケチケチ作戦の一種なんですが「出世とかもうどうでもいいっすわ」的な社員をあぶりだせる便利なツールを手にした会社が今後どういう手を打ってくるか、といった視点で見れば同社の今後に要注目でしょう。




以降、
自腹購読は格好の踏み絵
経費をケチる前にゴールポストを作れ







※詳細はメルマガにて(夜間飛行)






Q:「午前中だけリモートワークというのはアリでしょうか?」

→A:「現状の枠組みの中で行うならベストでしょう」



Q:「家庭の事情で転勤を断ると人事に影響ってありますか?」
→A:「だいぶ減ってはいるんですが……」







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森会長の発言ってどうしてここまで叩かれてるの?と思った時に読む話

今週のメルマガ前半部の紹介です。東京五輪組織委員会の森会長の女性をめぐる発言が差別的であるとして大バッシングを受け、辞任に追い込まれました。

ちなみに森さんの元発言を読みたいという人はコチラから。

【参考リンク】森氏 3日の発言「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」

筆者はその是非は問いませんけど、あまりにも日本中の氏へのバッシングが滑稽すぎて、途中からゲラゲラ笑いながら見てましたね。

なんて書くと「不謹慎だろ!」と怒られそうな気もしますけど、たぶん筆者と同じ視点に立てばみんな笑いだすと思います。というわけで、今回は筆者が“森バッシング”で笑った理由をまとめておきましょう。


多くの日本人は「森さん以上に無自覚で、森さん以上に性差別を支持」

昨年、世界経済フォーラムが毎年発表している男女格差指数ランキングで日本が過去最低順位を更新したことがちょっとした話題となりました。

【参考リンク】ジェンダーギャップ指数ランキング2020

アラブ首長国連邦とクウェートに挟まれての堂々たる121位です。むろん先進国中ぶっちぎりの最下位です。とりあえず大前提として、日本は世界に冠たる性差別大国なんですね。

指数を構成する要素を詳しく見てみると、経済115位、政治144位が大きく足を引っ張っていることがわかります。

その理由ですが、やはり終身雇用制度が、女性がベースとなるキャリアを積むことを阻み、結果として賃金格差や政治家へのキャリアを閉ざしているというのが大きいです。筆者はずっと以前から言ってきましたが、終身雇用制度というのは強烈な男尊女卑が根底にある仕組みなんですよ(その理由は後述します)。

たとえば多くの大企業ではコース別採用なるものが存在し、幹部候補である総合職と、事務一般で昇給も出世も限られる一般職なるコースが存在しています。

以前はそんなものはなかったんですが「同じ仕事、勤続年数なのに男性従業員よりはるかに低い賃金なのはおかしい」という女性従業員の訴えが認められたため、企業側が予防措置的に導入したものです。

「男女格差ではありません。コースごとに処遇が異なるだけです」という言い訳のためですね。でも総合職はそのほとんどが男性であり、一般職は100%女性というのは社会人なら誰でも知っている事実です。

外資しか知らない人なんかにコース別採用の話をするとたいていびっくりされますね。「それ一発アウトでしょ。ていうかそもそもなんでそんなことする必要あるの?」みたいな。

というか、そういう制度を黙認しつつ組織の一員としてお給料もらってる時点で、もう森さんにどうこう言う資格なんてない気もしますけどね(苦笑)

ちなみに総合職における女性の割合ですが、90年代は新卒100人採ったうちの2,3人くらいでしたね。その2,3人も大口取引先の娘さんみたいな縁故なので実質ほぼゼロと言っていいでしょう。

近年は2割を超えるまでに増えてはいますが(コース別雇用管理制度の実施・指導状況2014)、それも企業が多様化したというよりあまりにも新卒が少なすぎるから仕方なく増やしている印象です。

最終面接で男女で競ったら普通の人事ならまず男子を優先するだろうし、入社後の扱いにも見えない差はあるでしょう。中身変わってないんだから。

そうそう、東京医大が入試で女子を間引きしていたことが波紋を呼びましたけど、同じようなことは日本中の企業が採用でやっているわけです。21世紀の今でも。

さて、そんな終身雇用制度ですが、今回の件で森さんを叩きまくっていたリベラル系のメディアほど、なぜか終身雇用を信奉する傾向があるんですね。社説でその美徳を説くだけではなく、自らの組織でも実践し、きっちり女性をメインストリームから排除して見せてくれています。

はっきり言うと、筆者はIT系や電機なんかよりも、マスコミの方がよっぽど男社会だと感じています。

【参考リンク】「森会長だけの問題じゃない」マスコミで働く女性たちの危機感


筆者は森さんの発言の意図はよくわかりません。全文読んだけどグダグダすぎて理解不能。でも仮に毎日新聞の報じたように「女性は話が長いからダメ」みたいな意図だったとして。

話が長い云々以前に、採用時点で門前払いくらわせている新聞社に石を投げる資格あるんですかね。いや実際は投げまくってたわけですが。ね?もう笑うしかないでしょ?

むしろ森発言を受けて「森さんよくぞ言ってくれました!女に一人前の仕事は任せられない。女は家庭に入って男を支えるべき。男尊女卑は日本の文化!」くらいのエールを社説で書いた方が言行一致でスッキリしたと思うんですけど。

あ、「終身雇用が男尊女卑なんておまえが言ってるだけだろ!」という反論も予想されるので、最後に日本を代表するフェミニストの有名な発言を紹介しておきますね。筆者に文句がある人はまずはこの人にカチコミかけてください。

「専業主婦は社畜の専属家政婦である」
(上野千鶴子 東京大学名誉教授)





以降、
日本企業が女性を排除する論理
男女間格差が大きいということはそれだけ社会が非効率だということ






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Q:「新興企業であっても評価制度は必要では?」
→A:「交渉の土台として、やはりあった方がいいでしょう」






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なぜtwitterトレンドにリアルでは一度も耳にしたことないような政治系メッセージがよく出てるの?と思った時に読む話

今週のメルマガ前半部の紹介です。昨年あたりから、twitterのトレンド欄に特定の政治色の濃いメッセージが表示される機会が増えたように思います。たとえばこんなのが代表ですね。

#検察庁法改正案に抗議します
#スガやめろ

妙だなと思うのは、twitter以外ではまったくそんなこと口にしている人を見たことない点ですね。いや、そりゃ国会前でデモしてる人達の中にはいるんでしょうけど、普通に生活してる中でいませんよね?少なくとも筆者は一人も見たことないです(笑)

実生活では誰も言ってないような特定のメッセージが、なぜにSNS上ではトレンドになってしまうのか。リベラルと呼ばれるグループを理解するいい機会なのでまとめておきましょう。


リアルでデモができない理由

結論から言えば、すでに複数の識者が指摘しているように、それらはトレンド入りしやすいタイミングを狙って一部のグループが集中的にRTすることで人為的に生み出されたものです。

【参考リンク】#スガやめろ というハッシュタグはなぜトレンド入りしたのか

最近はより具体的なアクションも丸裸にされつつあり、一人で170回もRTしている猛者まで確認されているようです。てか相当ヒマなんですね(苦笑)



本来リベラルというのは革新主義が売りであり、社会保障制度などを改革してよりよい社会に変えていこうというスタンスです。当然ながら主な支持層は若者であり、今までのスタイルを変えたくない中高年はどちらかというと保守よりというのが定番です。

実際、団塊世代が学生運動していたころにはそうした図式でした。

でも、今の日本のリベラルってたまに国会前で集会やってるのなんかを見ると明らかに60代以上の高齢者がメインですね。しかもどうみてもお金持ってなさそうな。共産党についてはOBも高齢化と(党員の自然死による)党員数の減少を認めています。

【参考リンク】「赤旗」100万部割れで異例の声明


要するに、本来は革新を求める若者たちだったはずが、いつのまにかあらゆる改革にイチャモンつけて反対するだけの老人守旧派になっちゃってるんですね。しかも同世代内でも少数派という。

リアルでデモやっちゃうと、この不都合な事実が赤裸々になってしまうわけです。そんな彼らにとって“twitterデモ”は「イケてる意識高いグループ」を演出できる最後の砦と言っていいでしょう。

というわけで、未来あるビジネスパーソンはtwitterのトレンド欄だけで目にする「聞いたことない政治メッセージ」はスルー推奨です。人生詰んだ高齢者の愚痴くらいに考えといてください。


あ、最後に芸能人のみなさんへ。「あたし、全然政治とかわかんないけどコロナ禍でやることないから流行りのトレンドに便乗して喝采浴びちゃおう♪」みたいなノリでたまに食いついてる人いるんですけど、ガス充満中の家屋にたいまつ抱えて飛び込むようなものなのでやめといた方がいいです。

というか、その“トレンド”を生み出しているのは、客商売的に一番相手にする価値のない層だと思いますね。コミットするなら若くて金も時間もある方にいきましょう。

そういう意味でサッシーはさすがにわかっておるなという印象です。

【参考リンク】指原莉乃さん、きゃりーぱみゅぱみゅにネットリテラシーを叩きこむ





以降、
「消費税引き下げ」や「給付金おかわり」で本当にトクをするのは誰か
上野先生の例のアレは高齢守旧派による若年層への勝利宣言






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Q:「業務委託の動きは広がるでしょうか?」
→A:「確実に広がるはずです」



Q:「過去の懲戒処分は転職で不利になりますか?」
→A:「不利にはなりますが……」






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緊急事態宣言再発で泣く会社、笑う会社

今週のメルマガ前半部の紹介です。1月8日、2度目の緊急事態宣言が出され、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の人間は少なくとも2月7日までの期間、再び自粛を求められることになりました(その後大阪や兵庫、愛知等にも拡大)。

当然ながら企業もテレワークの推進を通じて出勤者を7割減らすよう要請されています。要請なので義務ではないんですが、さすがに平時と同様に社員全員に出勤させたら風評的にかなりまずいので、ほとんどの企業は否応なしに再びリモート体制に突入したはずです。

とはいえ、一回目の緊急事態宣言の時と比べると、企業間でかなりの温度差があるように感じられますね。いい機会なので日本企業とリモートワークについてまとめておきましょう。


緊急事態宣言再発でリモートワーク全否定企業が大ピンチに


リモートワークに切り替えるということは要するに従来の働き方を抜本的に見直すことですから、ある種の人達にとっては面白くないわけです。

ある種の人とは?それは「従来の働き方で偉くなった人たち」ですね。実際、一回目の緊急事態宣言で仕方なくリモートワーク導入はしてみたものの、宣言解除と同時に「ああいうのは日本企業には向いていないから」と偉い人の鶴の一声で全部なかったことにした会社は少なくないです。

【参考リンク】企業悩ますテレワーク、「縮小・やめた」2割 朝日調査

で、そういう会社は今結構まずい状況になっているはずです。一度目で得られたはずの貴重な知見を活かすどころかドブに捨て、なし崩し的に2度目の一か月リモートワーク我慢大会に突入したわけで。

前回「自分たちの職場には合わなかった」「生産性が下がった」という現実をもう一度おさらいしなきゃならないわけです。

そもそも2月7日に本当に解除される保証すらありません。というか、コロナが「普通の風邪」並みの脅威に落ち着くまでには10年かかるとの試算もあります。

極端な話、これから数年は年に2回くらい緊急事態宣言が出される可能性も十分にあるわけです。そのたびにみんなで我慢大会しなきゃならないわけですよ。そういう会社は。

【参考リンク】新型コロナ、10年後は普通の風邪 米大学研究チームが試算

一方で、冷静に第2回緊急事態宣言を受け止め、リモートワーク体制に粛々と移行している企業もあります。

以前より「ミッションの明確化と成果評価」を意識した制度改革を行いつつ、10月1日より無制限完全リモートワーク体制に移行したYahooが代表ですね。

そこまで極端ではなくとも、一度目の緊急事態宣言中に行ったリモートワークを人事部がしっかり総括し、課題やメリットを徹底的に洗い出して対策を取っていた会社は、スムーズにリモートワーク体制にシフトできているように見えます。

昨年リモートワークがなし崩し的に浸透した際、いろいろなデメリットを指摘する声が上がりました。

「実際の働きぶりを見ないと評価できない」
「オンラインで連絡を取りながらだと作業効率が下がる」etc……

そこで「働きぶりを見ないと評価できない理由は何か」「なぜ連絡を取り合いながら作業しないといけないのか」といった本質的な課題に向き合った企業と、向き合わなかった企業の差と言っていいでしょう。

さすがにリモートワーク中にそういう本質的な制度見直しは出来ないでしょうから、今からやるにせよコロナが落ち着いてからでしょう。そういう意味でも、夏以降、コロナが落ち着いていた半年ほど何もせずにぼーっとしていた企業は大きなツケを払うはずです。





以降、
リモートワーク2.0に進化するポイント
個人が企業のリモートワーク対応能力を重視すべき3つの理由








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Q:「役職定年後にやることが無くて困っています」
→A:「実務で何かしら助力は出来るはずです」



Q:「通年採用への切り替えはアリでしょうか?」
→A:「2チーム編成は維持すべきでしょう」






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コンサルタント及び執筆。 仕事紹介と日々の雑感。 個別の連絡は以下まで。
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